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美味しいトマトをたくさん収穫したい!その一心で愛情をかけて育てているのに「トマトの葉かき、これってやりすぎ…?」「かえって生育に悪影響だったらどうしよう…」と不安で手が止まってしまうことありませんか?私もそういう時期がありました。でもご安心ください!

この記事では、そんなあなたの悩みを一掃します。
プロ農家ですらやらないトマトの糖度を上げる方法も具体的かつ分かりやすく徹底解説。この記事を読み終える頃には、あなたもトマト栽培の達人に近づけるはずです。
トマトの葉かきをやりすぎるとどんな問題が起こる?
トマトの葉かきをやりすぎると、光合成能力が著しく低下し、株全体の生育不良や収穫量の激減につながります。 さらに、大切な果実が直射日光にさらされて「日焼け果」になったり、病害虫への抵抗力が弱まったりと、良かれと思ってやったことが逆効果になる深刻な問題を引き起こします。
理由としては、トマトの葉は、人間でいうところの「食事を作るキッチン」の役割を担っているからです。葉は太陽の光を浴びて光合成を行い、トマトが成長するためのエネルギー(糖分)を作り出します。このキッチンである葉を必要以上に取り除いてしまうと、株全体がエネルギー不足という飢餓状態に陥り、実を大きくしたり、甘くしたりするための力がなくなってしまうのです。
葉かきの重要性について、私が信頼しているプロ農家の方が語ってくれています。すごく勉強になるので参考にしてみてください。
【この動画で得られる情報】
- 葉かきの目的
- 農作物の着色について
- 光合成養分の流れ(最も重要)
- 実際の畑に行って実演
トマトの葉かきタイミングを逃すとどうなる?
トマトの葉かきのタイミングを逃すと、株の内部が過密なジャングル状態になり、病害虫の温床となってしまいます。さらに、本来であれば果実を大きく甘くするために使われるべき栄養が不要な葉に分散してしまい、結果的に収穫量が減り味も薄くなるという最悪の事態を招きかねません。
理由としては、トマトは生育旺盛な植物であり、放置すると葉や茎がどんどん生い茂ってしまうからです。この茂りすぎた葉を適切なタイミングで整理しないと、株の内部は風通しが悪く常にジメジメした暗い環境になります。この環境こそが、トマトを弱らせる病原菌や害虫にとってこの上なく快適な住処となってしまうのです。
湿気と暗がりは病害虫の絶好の住処に
健康なトマトを育てる上で「風通し」と「日当たり」は生命線です。葉かきのタイミングを逃し、葉が密集した状態が続くと、以下のようなリスクが急激に高まります。
- 病気の発生
- 害虫の隠れ家
- 薬剤散布の効果半減
湿気がこもることで「うどんこ病」や「灰色かび病」といったカビが原因の病気が蔓延しやすくなります。一度発生すると、あっという間に株全体に広がる可能性があります。
葉の裏や茎の付け根は、アブラムシやコナジラミ、ハダニなどの害虫にとって格好の隠れ場所です。葉が密集していると発見が遅れ、気づいた頃には大量に発生しているケースも少なくありません。
たとえ薬剤を散布しても、葉が密集していては薬液が株の内部まで届かず、十分な効果が得られません。
比較項目 | 葉かき適期の株 | タイミングを逃した株 |
---|---|---|
風通し | ◎ 良好 | × 悪い(多湿) |
株元の日当たり | ◎ 明るい | × 暗い |
病害虫リスク | 低い | 非常に高い |
栄養が分散!甘くて大きな実が育たない原因
植物は葉の光合成によって作り出した栄養(エネルギー)を成長点や花、そして果実へと送り込みます。しかし、葉かきのタイミングを逃すとこの大切な栄養の流れが滞ってしまいます。
特に、収穫する果房よりも下にある古い葉や、日光が当たらず光合成の効率が悪い内側の葉にまで、貴重な栄養が浪費されてしまうのです。その結果、最も栄養を必要とする果実が「栄養不足」になることで以下の3つが起こります。
- 実が大きくならない
- 色付きが悪くなる
- 糖度が上がらず、水っぽい味になる
といった問題が発生します。美味しいトマトをたくさん収穫するためには、作り出した栄養を不要な葉で浪費せず、成長させたい果実へ優先的に送り届けることが不可欠です。そのためにも、栄養の無駄遣いをなくす葉かきという作業が極めて重要になるのです。
トマトの下葉かき!どこまでやるのが正解なの?
トマトの下葉かきは、現在実がなっている段(花房/果房)のすぐ下に生えている葉までを目安に取り除くのが正解です。特に地面に接している葉や、黄色く枯れかけている葉、他の葉と重なって込み合っている部分の葉は、病気や栄養分散の原因となるため優先的に取り除きましょう。
理由としては、適切な葉かきが株全体の健康を維持し、糖度と収穫量を最大化するために極めて重要だからです。不要な下葉を取り除くことで、株元の風通しと日当たりが劇的に改善され、湿気がこもりにくくなります。これにより、カビが原因で発生する「うどんこ病」や「灰色かび病」などの病気のリスクを大幅に軽減できます。
さらに、古い葉を維持するために使われていた養分を、これから大きく甘くなる果実へと効率的に集中させることができ、結果として実の肥大と食味の向上に直結するのです。
成長段階 | 葉かきの目安 | ポイント |
---|---|---|
植え付け~第一花房の開花 | 基本的には行わない | まずは株全体の成長を優先させます。 |
第一花房の実がつき始めた頃 | 第一花房より下のわき芽や古い葉 | 地面に近い葉を取り除き、風通しを良くします。 |
収穫期 | 収穫した実の房より下の葉 | 実に養分を集中させ、糖度アップを狙います。黄色い葉や病気の葉は都度取り除きましょう。 |
晴れた日の午前中が鉄則!正しい葉かきの方法と注意点
葉かきは、ただ葉を取れば良いというわけではありません。トマトへの負担を最小限に抑え、病気のリスクを避けるためには「いつ」「どのように」行うかが非常に重要です。
- タイミング
- 方法
- 注意点
作業は必ず「よく晴れた日の午前中」に行いましょう。葉を取った後の切り口は、人間でいうところの傷口と同じです。晴れた日に作業することで、切り口が太陽の光と乾いた空気ですぐに乾き、病原菌が侵入するのを防ぎます。雨の日や夕方に行うと、切り口が長時間湿ったままになり、病気の発生率が高まるので避けてください。
葉かきは、清潔なハサミを使っても良いですが、手で摘み取るのが最もおすすめです。葉の付け根を持ち、枝に対して斜め上方向に軽くひねるように持ち上げると「ポキッ」と簡単に取れます。この方法だと、切り口を不必要に傷つけずに済みます。
もし複数の株を育てている場合、ハサミを使うと病気をうつしてしまう可能性があります。ハサミを使う際は、一株ごとにライターの火で軽く炙るか、アルコールスプレーで消毒するひと手間を惜しまないでください。プロの農家も実践している、確実な病気対策です。
下葉かきをしないと起こる3つのデメリット
逆に、下葉かきを怠るとどうなるのでしょうか。特に梅雨時期など湿度が高い季節は、以下のような深刻なデメリットが発生しやすくなります。
- 病害虫の温床になる
- 実に栄養が届かず味が落ちる
- 株の異常を見逃しやすくなる
密集した下葉は風通しを著しく悪化させ、株元に湿気を溜め込みます。このジメジメした環境は、病気の原因菌や害虫にとって最高の住処です。気づいた時には手遅れ、という事態にもなりかねません。
古くなった下葉も、実は養分を消費し続けています。本来であれば果実を大きく甘くするために使われるべき栄養が、不要な葉の維持に浪費されてしまうのです。結果として、収穫できたとしても「大きさが不揃い」「味が薄い」といった残念なトマトになってしまいます。
葉が鬱蒼と茂っていると、わき芽の発生や、病害虫の初期症状、水やりの過不足といった株のサインを見逃しやすくなります。日々の観察をしやすくするためにも、株元をすっきりさせておくことは非常に大切です。
トマトの病気は葉っぱを見れば一目瞭然!
トマトの健康状態は、葉に現れるサインでほとんど把握できます。具体的には、葉にできる斑点、カビ、変色、萎縮といった変化は、病気の初期症状であることが非常に多いのです。毎日のお手入れの際に葉の状態を注意深く観察するだけで、病気の早期発見・早期対処に繋がり、トマトを健やかに育てることができます。
理由としては、葉がトマトの「健康のバロメーター」としての役割を担っているからです。病原菌の多くは風や雨水によって運ばれ、最初に葉に付着してそこから侵入します。そのため、病気の兆候が最も早く現れるのが葉なのです。また、栄養不足や過多といった生理障害も、葉の色や形に変化をもたらします。つまり、葉を毎日チェックすることは、人間が毎日顔色をチェックするのと同じくらい、トマトの健康管理において重要と言えるでしょう。
これって病気?葉の症状別チェックリスト
「葉にこんな症状が出ているけど、これって何の病気?」そんな疑問を解決するために、代表的な病気の症状をチェックリストとしてまとめました。ご自身のトマトの状態と照らし合わせて、早期発見にお役立てください。
葉の症状 | 考えられる主な病気 | ワンポイント対策 |
---|---|---|
白い粉をまぶしたようになる | うどんこ病 | 症状が出た葉はすぐに取り除く。風通しを良くする。 |
淡い黄色の斑点ができ、裏にカビが生える | 葉かび病 | 湿度が高いと発生しやすい。水やりは株元に行う。 |
灰色のカビに覆われる | 灰色かび病 | 枯れた花や葉から広がる。こまめに取り除く。 |
葉がまだらに黄色くなったり、縮れたりする | モザイク病 | アブラムシなどが媒介。防虫ネットも有効。 |
この「葉の症状別チェックリスト」の他にも早く植えすぎる(4月中旬)ことによる「低温障害」という病気もあります。私は家庭菜園5年目ですが初めてこのような状態になりました。気になる方は以下の記事で解説していますのでのぞいて見て下さい。
トマトの低温障害で起きる葉の斑点とは?写真で症状を確認し初期サインを見逃さないための完全ガイド。回復可能な対策法や保温と環境改善のポイント、損傷葉の処置法、発生温度の目安、生育ステージ別の注意点を解説
病気にさせない!毎日の観察でできる予防策
病気を発見してから対処するのも大切ですが、最も理想的なのは病気にさせない環境を作ることです。日々の簡単なお手入れが、何よりの予防策になります。
- 適切な葉かきで風通しを確保する
- 水やりは株元に優しく
- マルチングで泥はねを防ぐ
この記事のメインテーマでもある「葉かき」は、最大の病気予防です。葉が密集すると湿気がこもり、カビ系の病原菌が繁殖しやすくなります。株の中心部まで光が当たるように、余分な下葉や脇芽は定期的に取り除きましょう。
葉に直接水がかかると、病原菌が広がりやすくなります。また、地面の泥が葉に跳ね返ると、土の中に潜む病原菌が付着する原因に。水やりはジョウロの先を株元に近づけ、静かに行うのがポイントです。
株元の土を敷きわらや黒いビニールシート(マルチ)で覆うことで、雨による泥はねを効果的に防げます。地温の安定や雑草抑制の効果もあり、一石二鳥です。
これらの予防策は、どれも難しい作業ではありません。毎日の水やりや葉かきのついでに、愛情を持ってトマトを観察する習慣をつけることが、たくさんの美味しい実を収穫する一番の近道です。
トマトは葉かき(脇芽)次第で糖度が倍増する!2つの裏技的テクニックとは?
トマトの糖度を劇的に高め、まるでフルーツのように甘くするためには、収穫の2週間〜1ヶ月前から「実のすぐ下の葉」と「古い下葉」を戦略的に取り除く裏技的テクニックが最も効果的です。これにより、葉で生成された養分(糖)が実に集中し、糖度が倍増するほどの変化が期待できます。
理由としては、植物には光合成で養分を作る「ソース(葉)」と、その養分を消費して成長する「シンク(実、新芽など)」という関係性があるからです。葉の数を最適化することで、養分が実に効率よく送り込まれる「ソース・シンクバランス」を意図的に作り出し、糖の蓄積を最大化させることができます。
糖度を最大化する「ソース・シンクバランス」の仕組み
トマトの株全体を一つの工場だと考えてみましょう。
- ソース(生産部門): 葉。日光を浴びて光合成を行い、糖などの栄養素を生産します。
- シンク(消費・貯蔵部門): 果実、花、新しい芽。葉で作られた栄養素を使って成長・成熟します。
葉が多すぎると、その葉自体を維持するためにも多くの栄養素が使われてしまい、最も栄養を届けたい果実への供給が滞ってしまいます。そこで、意図的に葉の枚数を調整し、生産された栄養素が脇道にそれることなく、果実というゴールに集中して届くように導いてあげるのが、糖度アップの核心です。
糖度倍増!裏技的葉かきテクニック
この方法はプロのトマト農家さんがやらない方法です。というかトマトを甘くするのはわかっているけど、できないというのが正解になります。その方法とはトマトの花が咲いている下の脇芽の葉っぱを一枚残して摘心してやることです。
こうすることでこの残された脇芽から養分が実に送られることで「糖度が増す」ということになります。詳しい内容は動画で解説しているのでトマトを甘くしたいよって思っている方は見てみてくださいね。
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